鍼灸の歴史


鍼灸の起源は、古代中国の殷王朝・周王朝時代
で、その後、漢・元時代に革新的な改良が加え
られ鍼灸医学として確立されたものです。日本
の鍼灸は仏教伝来と深く関係し渡来されました。
日本へは、飛鳥文化時代仏教と共に鍼灸医書が輸
入されたのが最初であります。奈良時代の「大宝
律令」は、わが国初めての医事制度で鍼灸の専門
学科が制定され、国の医療として確立しました。
その後、鎌倉・室町時代では、仏教が盛んな時代
でもあった為、学識ある僧侶の鍼灸医術者が多く
生まれた時代でもありました。安土桃山から江戸時
代は、宗教医学を改め中国医学を日本化した実証
医学の時代であり、実証医学の開祖、曲直瀬 道三
は、道三流鍼灸として天皇や幕府に信任が厚かった
といわれています。江戸時代後期に入り、欧米文化
へ風潮が強まり、明治時代には欧米文化を取り入れ
る際に政府による東洋思想の切捨て政策が行われ、
その中には、鍼灸や漢方といったものも含まれてい
ました。この頃より東洋医学は暗い時代を迎えるこ
とになります。戦後、GHQによっても東洋思想の
廃止が行われようとしました。その際に、一部の医
学者や鍼灸を業としていた人達の間で存続運動が高
まります。その結果、GHQは東洋医学の西洋化(
   科学科?)を理由に存続されることになりました。